アントニオ・ネグリ来日中止問題について

アントニオ・ネグリという、
まあいわずと知れた結構な大学者がいるのだが、
国際文化会館というところの招聘によって
この人が初来日して京都大学東京大学東京藝術大学などで
講演とすることになっていた。私もいくつもりでした。
ところが来日直前の3月17日になって法務省が入国を差し止め、
急遽日本に入国できないことになり、講演が中止された。
入国差し止めは、以前から評判のよくない入管法という法律(というか政令
によるもので、ネグリがかつてイタリアで収監されていたので
入国は許可できないというのが趣旨らしい。
ただ、ネグリ政治犯であり、政治犯は入国を許可されるという
入管法の特例に該当するのだが、今回はあまりにも法務省のストップが
突然すぎて対応できなかったということだ。
というか逮捕されていたのが昔過ぎて書類も用意できないとか。
上記はネットで得た情報をつないでいるので、
細部に間違いがあるかもしれないが、
まあここでは詳述することが目的ではないので
内容にはあまり拘らないことにして欲しい。


でですね。これははっきりいって問題なわけですよ。
日本はばっちり三等国ですよというのを世界に曝しているわけですよ。
なぜアルベルト・フジモリが出馬できるのにネグリが入国できないんだ?
どういうバランス感覚なんだ??
フジモリはまあ大体ちっちゃめのフセイン程度の悪党ではあるのですよ。
日本国籍を持っているとはいえ
二重国籍なのでほんとはそれもおかしいはずなんだが)
そういう悪党が政治の中枢に入り込める可能性は残しつつも
世界的な政治学者が講演をすることはままならないのか??
ネグリが逮捕されたのなんかはっきりいって冤罪だ。
テロリストに思想的影響を与えたというような罪状で、
要するに2・26事件で北一輝が殺されましたみたいな、
為政者側の悪辣さを示すエピソードでしかない。


でですね。さらに私が主張したいのはですね。
まあ東大さん芸大さんはよそ様なんでおいておきますけど、
身内のひとりとして言わせていただければ、
京都大学はとりあえず法務省に抗議くらいするべきなんじゃないの、ということです。
てめえのところでお呼びした先生が入国差し止めされてるんだぜ?
法務省に中指つきたてろとアドバイスさせていただきたい。
ネットで見た限りまだそういう文章は掲載されていないようなんだが、
そういう問題意識はないのか?(あるんだったらごめんなさい)


ほんとにもう。ということでした。